
世界各国でホテルチェーンを展開するマリオット・インターナショナルは、中国のEコマース最大手アリババグループ(阿里巴巴集団)と合弁企業を立ち上げる契約を締結したと発表した。マリオットは新会社を通じて、アリババが有する旅行サービスプラットフォームとデジタルインフラを活用し、今後国内外でさらなる増加が見込まれる中国人海外旅行客の需要を確実に取り込む戦略だ。
両社は合弁会社を通じ、「シェラトン」や「リッツ・カールトン」などマリオット傘下の全ホテルを、アリババが運営するオンライン旅行プラットフォーム「Fliggy(フリッギー:飛猪)」から検索・予約・直接決済できるようにする。また、双方のロイヤルティプログラム(会員向け特典プログラム)を相互連携させ、増加する中国人旅行者に対する精緻なデジタルマーケティング活動を共同で展開する。
マリオット・インターナショナルは、中国人による海外旅行者数が今後5年間で延べ7億人に達すると予測しており、特に中間所得層の旅行需要の急拡大に期待を寄せている。同社CEOのアルネ・ソーレンセン氏は「合弁会社の設立を通じて、旅行サービスプラットフォームやキャッシュレス決済におけるアリババの先進的な知見と、我が社が誇るホテル運営の専門知識が統合される。これにより、会員プログラムの価値が高まり、新たな優良顧客の獲得につながるだろう」と期待を述べた。
一方、アリババグループCEOのダニエル・チャン(張勇)氏は「アリババは巨大な消費者基盤と最先端のデータ技術を有し、中国人消費者の行動パターンを深く理解している。ホスピタリティ業界を牽引するマリオットとのパートナーシップにより、中国市場にこれまで以上に質の高いカスタマイズされた旅行体験を提供できる」と抱負を語った。
さらに、この提携関係の一環として、世界各国のマリオット系列ホテルにおいて、店頭での支払い手段としてAlipayでのスマート決済が順次導入される予定だ。
中国国内では、スーパーなどの小売店や飲食店、地下鉄などの公共交通機関から光熱費の支払いまで、ほぼすべての経済活動において現金やクレジットカードを一切使わないモバイル決済がデファクトスタンダードとなっている。調査機関FT Confidential Researchが実施した都市部の消費者1,000人を対象とした調査によると、日常決済手段としてAlipayを最も頻繁に利用すると回答した割合は79.5%に達し、クレジットカード(45.5%)や現金(79%)を上回る、または並ぶ高い利用率を記録している。
情報源:Airstars
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