中国のIT大手Tencent(テンセント / 騰訊)がこのほど、17億7,784万ドル(当時のレートで約2,000億円)を投じて、米テスラ(Tesla)の株式5.0%を取得し、第5位の株主になったことが明らかになった。Tencentは、「現時点でテスラとの具体的な共同事業や提携の計画はないが、将来的な両社の発展状況に応じて、適切な協力関係を検討していく」とコメントしている。
開示資料によると、テスラの筆頭株主はイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)であり、それに続き米大手投資会社フィデリティ(Fidelity)、英独立系資産運用会社のベイリー・ギフォード(Baillie Gifford)、米T. ロウ・プライス(T. Rowe Price)が上位を占めている。
テスラ株式の取得目的について、Tencentの広報部門は以下のように説明した。
「テスラは世界において、電気自動車(EV)、自動運転、カーシェアリング、情報のデジタル化、持続可能なエネルギー生産、および拡張性の高い蓄電システムなどの先端技術における先駆者です。Tencentは一貫して『ウィンウィン(共創)』の投資戦略を推進しており、自社内のイノベーションと資本の双方を活用して、これら次世代の最先端テック産業の成長を支援しています」
Tencentは2015年5月、中国の新興EVメーカーである蔚来汽車(NIO、旧NextEV)の設立初期にも出資を行っており、今回のテスラへの投資もスマートモビリティ領域のポートフォリオを強化する一環であることは確実だ。近年、TencentはAI(人工知能)研究開発への投資も大幅に拡大させており、同社のポニー・マー(馬化騰)CEOは「将来、AIがデジタル産業における核心的な競争力になる」と公言している。
自動車業界のアナリストは次のように指摘する。
「Tencentの一連の動きは、テスラが中国市場において『現地生産(中国国産化)』をスムーズに進めるための有力な現地パートナーを得るための布石とも言えます。マスクCEOは、2016年に発表した量産型EV『Model 3』の大量生産と納車を年内に本格化させる計画です。テスラのビジネスモデルが本格的な収穫期に入るタイミングで、Tencentはその成長の恩恵を最大化しようとしているのでしょう」
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