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    激化する中国モバイル決済市場、Huaweiが今春にサービス開始

    中国の通信機器大手ファーウェイ(華為技術)が、中国銀聯(UnionPay)と提携し「Huawei Pay」の提供を開始。既存のAlipayやWeChat Payの巨大シェアへ挑むとともに、AppleやSamsungなども参入する中国モバイル決済市場の熾烈な競争動向を分析・解説します。

    激化する中国モバイル決済市場、Huaweiが今春にサービス開始

    ファーウェイが銀聯と組み「Huawei Pay」へ参入

    中国のモバイル決済サービス市場で、大手ハードウェアメーカーによる新たなシェア争いが勃発しています。

    通信機器およびスマートフォン大手のファーウェイ(Huawei:華為技術)は、同社製デバイスのユーザー向けにモバイル決済サービス「Huawei Pay」を今春より正式にローンチすることを発表しました。同サービスは、中国国内の決済ブランドである中国銀聯(China UnionPay)との全面的な提携に基づいています。

    ファーウェイはすでに前年9月から、中国国内の一部店舗やレストランにて限定的なクローズドテストを実施していましたが、今回の銀聯との連携合意により、中国全土の店舗で利用可能となる本格的な展開に乗り出します。詳細なサービス内容やリリース時期は、主力モデル「Huawei P9」の発表が予定されている4月の新製品カンファレンスにて公開される見通しです。


    巨大IT企業による「二強独占」への挑戦

    中国のモバイル決済市場は、アリババ(阿里巴巴)傘下の金融会社が展開する「Alipay(支付宝)」と、テンセント(騰訊)の「WeChat Pay(微信支付)」が取引件数の大半を握る、巨大な二強独占の構造となっています。特にAlipayは当時すでに4億人以上のアクティブユーザーを抱え、強力なキャッシュレス生態系を構築しています。

    この強固な寡占市場に対し、海外の有力ハードウェアメーカーも続々と参入を開始しています。米アップルは銀聯と提携して「Apple Pay」を中国国内でローンチしたほか、韓国サムスン電子も「Samsung Pay」の早期展開を予定しています。ファーウェイの参入により、中国のモバイル決済市場はハードウェアベースの非接触決済を巻き込み、さらなる激化局面を迎えています。


    技術対比:ハードウェア決済(Huawei Pay/Apple Pay)とソフト決済(Alipay/WeChat Pay)の違い

    中国のモバイル決済は、その技術モデルにおいて「QRコード型(ソフトウェア完結)」と「NFC-SE型(ハードウェア密着)」の2つのアプローチに二分されます。

    QRコード型(Alipay / WeChat Pay)

    インターネット大手による決済モデルです。顧客のスマートフォン画面に表示したQRコードを、店舗側のスキャナーで読み取るだけで取引が成立します。専用のハードウェアが不要なため導入コストが極めて低く、普及の主因となりました。しかし、決済処理は銀行の決済網をバイパスしてプラットフォーマーのサーバー内でクローズドに行われるため、既存の金融機関からは警戒感も高まっていました。

    NFC-SE型(Huawei Pay / Apple Pay / Samsung Pay)

    デバイスメーカーと中国銀聯が推進する決済モデルです。スマートフォンの内部にある「セキュアエレメント(SE)」と呼ばれる高度なセキュリティチップにクレジットカードやデビットカードの情報を暗号化して保存(トークン化)し、決済時には端末をPOSの読み取り部に近づけるだけで通信(NFC)を行います。

    このモデルでは、中国銀聯の標準決済ネットワークを中継するため、加盟銀行は取引データや手数料収入を確保し続けることができます。そのため、中国の国有商業銀行グループは既存の預金と顧客接点の防衛に向け、ハードウェアメーカーの「Pay」サービスを強力に支援する体制をとっており、この構造的な金融陣営の争いが今後のキャッシュレス市場の行方を左右することになります。

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