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    中国モバイル決済が13兆円へ急成長、アリババとテンセント激突

    2013年の中国モバイル決済市場は前年比5倍以上の8000億元(約13兆円)規模へ爆発的成長。アリペイ(アリババ)とWeChat決済(テンセント)による業界主導権争い、伝統的金融大手「中国平安」の参入、オフライン決済やモバイル投信(余額宝)の最新動向を徹底解説。

    中国モバイル決済が13兆円へ急成長、アリババとテンセント激突
    中国モバイル決済市場
    爆発的な急成長を遂げる中国のモバイル決済市場(イメージ画像)

    2013年は、中国のモバイル決済市場が最もダイナミックな変革と成長を遂げた1年となりました。各事業者が自社のシェア拡大と囲い込み戦略を加速させる中、市場は一気にヒートアップしています。アリババとテンセントという二大ネット巨人の直接対決に加え、大手金融グループである中国平安(Ping An)が参入を表明したことで、モバイル決済戦争は新たな局面に突入しました。


    ネット巨人「アリババ vs テンセント」の対立激化

    2013年12月3日、テンセント(Tencent、騰訊)の「WeChat(微信)」チームが、モバイル決済領域においてアリババの「Alipay(アリペイ、支付宝)」と真っ向勝負する姿勢を鮮明にしました。同時に、アリババがWeChat内での自社サービスの露出を制限したことについて非難の声を上げました。これに対しアリババ側は、テンセントが傘下のメディアを通じてアリババに対するネガティブな世論を組織的に流していると主張し、両者の関係は緊迫しています。

    水面下では、激しいユーザーの囲い込みバトルが続いています。

    • アリペイ: アプリ内でWeChatへのリンクや連動機能を遮断。
    • テンセント: 自社のAndroidアプリストアのおすすめリストからアリペイアプリを削除。

    一方で、アリババ創業者である馬雲(ジャック・マー)氏と、テンセントCEOである馬化騰(ポニー・マー)氏は、新設のオンライン保険会社(衆安保険)の共同設立などでは提携しており、競争と協調が入り乱れる複雑な様相を呈しています。


    伝統的金融大手「中国平安」の電撃参入と「三馬」の対決

    この戦いに、中国の民間最大手金融グループである中国平安保険の馬明哲(ピーター・マー)会長が割って入りました。

    中国のネット金融業界において、同姓のキーパーソン3名は**「三馬(スリー・マー)」**(ジャック・マー氏、ポニー・マー氏、ピーター・マー氏)と呼ばれ、注目を集めています。馬明哲氏は、2014年1月に独自の「デジタルウォレット(電子財布)」サービスを開始すると社内に宣言しました。これは、モバイルアプリを通じてメッセージ機能、投資、貯蓄、その他のパーソナルファイナンス機能を統合するものです。伝統的金融の強みである保険や資産運用(財テク)のノウハウをフルに活かし、現金やクレジットカードの代替となる決済エコシステムを狙います。


    爆発する市場規模と「独身の日」の衝撃

    『中国インターネット決済セキュリティ白書』によると、中国のインターネット取引は今後3〜5年で少なくとも6倍に成長し、市場規模は20兆元(約330兆円)に達すると予測されています。

    その中でモバイル決済の成長は極めて驚異的です。

    • 2013年モバイル決済市場規模: 前年比5倍以上の**8,000億元(約13兆円)**に達する見込み。
    • アリペイのモバイルユーザー数: 2013年11月時点で1億人を突破。「支付宝銭包(アリペイウォレット)」のアクティブユーザーも1億人に迫る。
    • モバイル決済比率: アリペイ決済全体の約3分の1をモバイルが占め、前年比800%増を記録。
    • 「独身の日(11月11日)」セール実績: 1日だけでモバイル決済件数は4,518万件、決済額は113億元(約1,900億円)に到達。

    この結果を受け、アリババはアリペイウォレットを独立したモバイルブランドとして強力に推進し、オフラインのリアル店舗決済(O2O)を総なめにする戦略を決定しました。


    クレカポイント連携とオフライン(リアル店舗)での拡大

    決済インフラとしての価値を高めるため、アリペイは銀行と提携し、初となる「オンラインクレジットカード決済における共通ポイントシステム」を構築しました。江蘇銀行、杭州銀行、上海農商銀行、寧波銀行、広発銀行、北京銀行、平安銀行の7行が、アリペイでのクイック決済時に銀行のクレジットカードポイントを付与する仕組みの導入を検討しています。

    さらに、日常生活とモバイルの融合も急速に進んでいます。

    • アリペイウォレット: 百貨店大手の銀泰商業と提携した「対面決済(音波決済やQRコード)」を開始。今後はスーパーマーケットやセブン-イレブンなどの大手コンビニチェーンへ一気に横展開する計画。
    • WeChat決済(テンペイ): 大手ディスカウントストア等と提携。店舗で商品を選んだ後、商品棚のQRコードをWeChatでスキャンするだけで、レジに並ぶことなく決済を完了できるスマート決済体験を提供。

    ネット財テク商品の競争勃発

    モバイル決済の利便性向上に加え、付加価値サービスとしての「投資・理財(資産管理)」機能がユーザーを強力に惹きつけています。

    先行したアリペイの「余額宝(ユエバオ)」が空前の大ヒットを記録し、わずか数ヶ月で数百億元の資金を集めたことを受け、テンセントもWeChatを通じた金融プラットフォームを2013年12月中旬に正式ローンチする予定です。テンセントは華夏基金(China Asset Management)、易方達基金(E Fund)、広発基金(GF Fund)、匯添富基金(Universal Asset Management)の大手ファンド4社と提携し、WeChat版の「余額宝」となる対抗商品の発売を準備しています。

    中国のモバイル決済市場は、単なる「支払いの道具」から、生活・物流・金融が融合した巨大なモバイルデジタルプラットフォームへと急速に進化しています。

    ※本記事は現地専門紙『経済参考報』等の報道内容に基づき構成しています。

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