米ウルフスピードに迫るSiC基板:天岳先進、8インチの現実
EVの航続距離と800V急速充電を左右するパワー半導体の母材「炭化ケイ素(SiC)基板」。米ウルフスピードが失速し、日本のロームやレゾナックが追走する激戦区で、世界トップ3へ登りつめ独インフィニオンに大量供給する済南の天岳先進(SICC)。8インチ化の突破口と、急激な価格破壊が突きつける現。
EVの航続距離延伸や急速充電、AIデータセンターの省電力を支える第3世代(ワイドバンドギャップ)半導体の中核材料「炭化ケイ素(SiC)基板」において、世界トップ3の一角を占める中国最大のSiC基板メーカー。山東大学結晶材料国家重点研究所の学術的蓄積を母体に、宗艶民(Zong Yanmin)が2010年に済南で創業。かつて米ウルフスピード(Wolfspeed)やコヒーレントが独占していたSiC市場において、物理気相輸送法(PVT法)による6インチ・8インチ導電型SiC単結晶の歩留まりを極限まで高め、ドイツの独インフィニオン・テクノロジーズ(Infineon)やボッシュ(Bosch)と長期供給契約を締結。上海臨港に巨大ギガファクトリーを建設し、世界的なSiC基板の供給構造を一変させた。
パワー半導体およびSiC基板を手がける日本のローム(SiCrystal)、レゾナック(旧昭和電工)、三菱電機、住友電工、デンソーに対する直接の競合かつグローバルサプライチェーン上の重要プレイヤー。8インチ化への移行スピードと結晶欠陥(転位欠陥)の抑制、そして急激な価格破壊を巡り、日中欧のEV産業基盤を揺るがす直接の対比が存在します。
EVの航続距離と800V急速充電を左右するパワー半導体の母材「炭化ケイ素(SiC)基板」。米ウルフスピードが失速し、日本のロームやレゾナックが追走する激戦区で、世界トップ3へ登りつめ独インフィニオンに大量供給する済南の天岳先進(SICC)。8インチ化の突破口と、急激な価格破壊が突きつける現。