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    春節の銀聯データが示す中国人消費の「モノからコトへ」の転換

    中国銀聯が発表した2018年春節(旧正月)の海外旅行決済データから、中国人観光客の消費行動の変化を分析する。従来の爆買い型ショッピングから、日本でのグルメ体験や欧州での文化・娯楽消費、海外高級ホテルへのアップグレードなど、地方都市住民を含めた「コト消費」シフトの実態を詳細に読み解く。

    春節の銀聯データが示す中国人消費の「モノからコトへ」の転換
    春節期間中の海外旅行とインバウンド消費トレンド
    春節期間中、世界中に渡航する中国人観光客の消費動向の変化

    中国銀聯(UnionPay)が発表した2018年春節(旧正月)期間中の決済データ分析報告から、中国人観光客の海外旅行消費における新たなトレンドと構造変化が見えてきました。銀聯のオンラインおよびオフライン消費統計によると、春節期間中、中国人観光客の渡航エリアはさらに世界中へと分散化しています。

    春節期間中、中国人旅行者に最も人気のあった海外旅行先トップ5は、香港、マカオ、日本、シンガポール、タイでした。また、渡航者数の伸びが顕著だった上位5ヶ国は、フィリピン、スリランカ、ロシア、トルコ、オーストラリアとなっており、定番の東南アジアや隣国から、ユーラシア広域やオセアニアへと多角化しています。さらに、旅行者の出身都市によって目的地の選択に明確な個性があることも判明しました。

    「爆買い(モノ消費)」から「グルメ・体験(コト消費)」へ

    このデータが明確に示しているのが、従来の「モノ消費(ショッピング)」から「コト消費(体験)」へのシフトです。かつて日本国内で流行語となった「爆買い(炊飯器や化粧品の大量買い)」の熱狂は落ち着きを見せ、より成熟した旅行スタイルへと移行しています。

    日本での消費データを例にとると、中国人観光客の「飲食」に対する消費額の伸びが際立っています。特に一線都市(北京・上海など)以外の地方都市(二線・三線都市)の住民による日本国内でのグルメ消費の伸びが最も大きく、前年同期比93.48%増とほぼ倍増しました。

    また、個別の出身都市別データを見ると、例えば広東省中山市の市民による春節期間中の日本でのカード利用のうち、ショッピングや宿泊を大きく上回る42.5%増を記録したのが「飲食」カテゴリでした。これまでのように銀座で免税品や高級ブランド品を買い漁るだけでなく、日本のローカルな飲食店での食事体験そのものを楽しむ旅行者が急増しています。

    欧州での「文化消費」と地方都市発の「宿アップグレード」

    ヨーロッパ方面の消費動向では、「文化・娯楽」カテゴリの決済額が前年同期比で20%以上伸びました。上海市民による欧州での文化・娯楽消費額も前年同期比37%増を記録しています。現地での美術館巡り、歴史的劇場の鑑賞、ローカルの体験型アクティビティへの支出が増加しています。

    宿泊に関しては、団体ツアーから海外個人旅行(FIT)へのシフトが定着したことに伴い、ホテルの質を重視する傾向が年々強まっています。今年の春節期間中、海外高級ホテルの決済総額および1回あたりの平均決済額で最も高い伸びを示したのは、大都市部ではなく地方都市の旅行者でした。

    中国の地方都市における所得水準の向上と、それに伴う「旅行クオリティのアップグレード(質の追求)」の波が、海外の高級ホテル市場にも直接的な好影響を与えています。

    日本の観光事業者や店舗は、かつての大量免税ショッピング対応から、ローカルでしか味わえない「体験」や「パーソナライズされたおもてなし」の整備へとシフトすることが急務となっています。

    情報源:人民日報

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