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    偽造銀聯カードで32億円不正引出、警視庁が台湾籍の男3人を逮捕

    日本国内のATMにおいて偽造「銀聯カード」を悪用した巨額不正引き出し事件が発生。被害総額は約32億円に上り、警視庁は出し子とみられる台湾籍の容疑者3人を逮捕。国際詐欺グループの関与とATMのセキュリティ課題を紐解く。

    銀聯カード不正引き出し事件
    銀聯カード不正引き出し事件
    偽造銀聯カードによる不正引き出し被害が日本で急増(イメージ)

    中国で圧倒的な普及率を誇る決済システム「銀聯カード」の偽造カードを使い、日本国内のATMから不正に現金を引き出したとして、警視庁組織犯罪対策特別捜査隊は、住所不定・自称建築業の蔡明輝容疑者をはじめとする台湾籍の男3人を窃盗などの容疑で逮捕したと発表した。

    同隊の捜査によると、前年4月以降、偽造された銀聯カードを用いて不正に現金が引き出された被害は10都府県に及び、その総額は約32億円に上る。引き出しには大手メガバンク3行のATMが集中して狙われていた。また、払い戻し元の中国国内の銀行口座には、中国現地で発生した「振り込め詐欺」などの犯罪収益(被害金)が入金されていたケースも確認されている。

    捜査当局は、逮捕された3人が国際的な犯罪組織から指示を受けて日本国内で「出し子(現金引き出し担当)」として活動し、海外の捜査権が及びにくい日本を舞台に組織的な不正引き出しを繰り返していたとみて、背後関係の解明を進めている。

    逮捕容疑は、東京都新宿区内の銀行出張所において、偽造された銀聯カードを使用してATMから計6回にわたり30万円を不正に引き出した疑い。蔡容疑者ら2人は容疑を否認しているが、他の1人は「日本の別の銀行でも同様の引き出しを行った」と容疑を認めている。

    3人は3月に日本へ入国していた。不審なATM操作や連続した高額引き出しに気づいた銀行側が警視庁へ通報。同庁が新宿区内で職務質問などを行い、別の容疑で3人を逮捕。その際、所持品から偽造カード26枚が押収された。

    【解説】銀聯カード(UnionPay)は中国でほぼ全ての銀行口座に付帯する決済インフラであり、デビット機能による海外ATMでの現地通貨(日本円)引き出しが非常に容易であった。当時は、海外発行カードに対応した日本のメガバンクATMのセキュリティの隙を突き、中国国内の詐欺で得たマネーを日本でキャッシュアウト(現金化)して洗浄する手口が多発。この事件を機に、ATMでの1日あたり引き出し限度額の引き下げや、海外発行カードに対する監視システムが急速に強化されることとなった。

    情報源: 毎日新聞

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