
北京市内の地下鉄やバスなどの公共交通網で利用されている交通ICカード「北京市政交通一卡通(北京市政交通カード)」は、決済大手の中国銀聯(UnionPay)および広発銀行(China Guangfa Bank)と提携し、決済機能を搭載したスマートブレスレットを新たにリリースした。
このスマートブレスレットには、交通カード機能、銀聯の非接触モバイル決済サービス「雲閃付(QuickPass)」、および歩数や睡眠時間などのアクティビティトラッキング(健康管理)機能が統合されている。中国におけるモバイル決済をめぐる競争が、スマートフォンからウェアラブル端末へと「後半戦」のステージへ移行しつつあることを象徴する動きだ。
急成長するウェアラブル端末市場
IT調査会社IDCのレポートによると、2017年の中国におけるウェアラブル機器の出荷台数は5,000万台、市場規模(生産額)は260億元(約4,160億円)に達すると予測されている。その中で、個人の「身分証明」や「認証」がウェアラブル端末の極めて重要な役割になるとみられている。
ウェアラブル機器は常時身に付けることができ、リアルタイムに身体データを収集できることから、今後はスマートホーム、決済、企業のIoT(モノのインターネット)分野において、個人を特定・認証するための重要なキーデバイスになる可能性が指摘されている。
セキュリティとリモート発行(空中発券)技術の導入
こうしたトレンドを見据え、複数の機関が共同開発した今回のスマートブレスレットは、Over-The-Air(OTA)通信を利用した「リモートカード発行(空中発券)」技術を実装している。ユーザーが広発銀行のクレジットカード口座を所有していれば、スマートフォンアプリを通じて即座にカード情報がブレスレットへプロビジョニングされ、非接触決済が利用可能になる。
また、万が一ブレスレットを紛失した場合でも、専用アプリから遠隔操作で端末の決済機能を即座に無効化(デプロビジョニング)できるため、スキミングや不正利用のリスクを最小限に抑えられる。さらに、1日あたりの決済限度額を設定する機能も備えており、ウェアラブル決済の安全性を最大限に保障する設計となっている。
情報源:北京日報
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