2015年、中国のサードパーティ(第三者)モバイル決済の年間取引規模は爆発的に拡大しました。モバイル決済のアクティブユーザー数は3億5,800万人に達し、前年比で64.5%という驚異的な伸びを記録しています。

日本国内のキャッシュレス比率が当時まだ20%程度にとどまっていたのに対し、中国ではすでに人口の約3分の1が日常的にスマートフォンを用いたQRコード決済を利用していました。
特に、毎月開催される「キャッシュレスデー(無現金日)」といったキャンペーンなどの効果もあり、人々の消費習慣やライフスタイルは劇的に変化しています。ある金融研究チームの調査データに基づき、食品、衣料品、娯楽などにおける消費者のモバイル決済習慣を詳しく分析します。
調査から見るモバイル決済の浸透度
- 利用経験:過去6ヶ月間にモバイル決済を利用したと回答した人は、全体の9割以上に達しました。
- 財布の中身:回答者の30%以上が、普段は「100元(当時のレートで約1,600円)以下」の少額の現金しか財布に入れて持ち歩いていません。
- 主力ユーザー:1970年代および1980年代以降に生まれた比較的若い世代(いわゆる「70後」「80後」)が、モバイル決済を牽引する主力層となっています。

シーン別での使い分けと覇権争い
QRコード決済市場においては、アリババ系の「アリペイ(Alipay / 支付宝)」と、テンセント系の「WeChat Pay(微信支付)」が熾烈なシェア争いを繰り繰り広げています。利用シーンによってそれぞれの強みが明確に分かれています。

- フードデリバリーとレストラン: テンセントのエコシステムが強く、WeChat Payの利用頻度が最も高くなっています。コミュニケーションアプリのWeChatと親和性が高く、友達同士での割り勘やソーシャルギフトのやり取りが日常化していることが影響しています。
- スーパーマーケットとコンビニエンスストア: アリペイが最も使用される決済手段となっています。ECモールであるタオバオ(淘宝)や天猫(Tmall)で培われた決済の信頼性や、実店舗でのマーケティング・クーポン機能が加盟店に高く評価されているためです。

エンタメ分野でも現金・カード超え
映画館、カラオケ、旅行などのアミューズメント・エンターテインメント分野においても、モバイル決済は従来のクレジットカード決済や現金決済を完全に圧倒しており、中国社会における「キャッシュレス化」は不可逆な潮流として完成しつつあります。

情報源:各種金融研究レポートより再構成
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