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    Yahoo!マネー対LINE Pay、モバイル決済の覇権争い

    ヤフーが発表した電子マネー「Yahoo!マネー」の真のライバルはLINE Pay。銀行口座からのチャージや個人間送金、割り勘といった共通の機能や対応銀行の動向を詳細に比較し、リアル決済市場への参入を含めた国内モバイルキャッシュレスの主導権争いを解説します。

    Yahoo!マネー対LINE Pay、モバイル決済の覇権争い

    ヤフー株式会社(当時)が新たな独自電子マネー「Yahoo!マネー」のサービス開始を発表しました。当時の日本経済新聞などでは楽天Edy、nanaco、WAON、SuicaといったICカード型のプリペイド電子マネーとの比較が目立ちましたが、機能面やシステム設計を細かく検証すると、Yahoo!マネーが真に対抗すべきライバルは「LINE Pay」であると言えます。

    既存の「Yahoo!ウォレット」は、あらかじめ登録したクレジットカードや銀行口座からネット決済を行うサービスですが、これはLINE Payにカードを登録して決済する仕組みと本質的に同じです。

    銀行口座連携と「預金払い」の比較

    ヤフーが新たに導入する、提携銀行口座から直接支払いやチャージができる「預金払い」は、LINE Payが先行して提供している銀行口座チャージ機能と酷似しています。対応する金融機関のラインナップも、両者で激しい囲い込み合戦が行われていました。

    • LINE Payの提携銀行:三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行(現・三菱UFJ銀行)、みずほ銀行、りそな銀行などの都市銀行をはじめ、地方銀行の網羅を進めていました。また、ジャパンネット銀行(現・PayPay銀行)とは専用口座を通じた即時チャージ連携を提供していました。
    • ヤフーの「預金払い」:地銀を含めスタート時点で非常に多くの銀行と提携し、三菱東京UFJ銀行や主要地銀への対応も順次予定していました。

    多くの主要銀行において両社の対応状況は重複しており、ユーザーの利便性を左右する銀行口座連携の網羅性が、初期のユーザー獲得における重要な鍵となっていました。

    個人間送金と割り勘機能

    Yahoo!マネーが打ち出した「個人間送金」や「割り勘機能」も、すでにLINE Payには標準搭載されている機能です。また、チャージした電子マネー残高を銀行口座へ出金して現金化できる点も共通しています。

    Yahoo!ウォレットとLINE Payの主要スペックを比較した表は以下の通りです。

    機能・項目Yahoo!ウォレット(Yahoo!マネー)LINE Pay
    電子マネーブランドYahoo!マネーLINE Pay残高
    チャージ方法銀行口座銀行口座、コンビニ、Pay-easy
    残高出金手数料2.16%216円
    主なオンライン利用先Yahoo!ショッピング、ヤフオク!、LOHACO等LINE STORE、ローチケHMV、スタバ等
    主なオフライン(リアル)利用先2017年開始予定LINE Payカード(JCBプリペイド)、QR/バーコード決済
    還元・ポイントなし(Yahoo!マネーの優遇特典あり)LINEポイント(LINE Payカード利用時)
    個人間送金・割り勘

    リアル店舗決済への展開と未来の合流

    当時の比較において、Yahoo!マネーに欠けていた最後のピースは「リアル店舗での決済手段」でした。LINE PayはすでにJCBブランドと提携した「LINE Payカード(プリペイドカード)」やスマホ画面でのコード決済を始めていたため、ヤフーが実店舗決済へどのように参入するかが注目されていました。

    [!NOTE] その後の歴史的変遷 この激しい覇権争いを繰り広げたヤフーとLINEですが、後にヤフーを傘下に持つソフトバンクグループとLINEは経営統合を決定。2021年にZホールディングス(現・LINEヤフー株式会社/LY Corporation)が誕生しました。この統合に伴い、ヤフーが後に展開した「PayPay」にLINE Payの国内サービスが順次統合されることになり、当時のライバル関係は数年を経て「同一グループ内のサービス合流」という結末を迎えることになります。


    情報源: 個人ブログ・日経新聞等の報道より再構成

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