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    スタバが決済アプリの展開を加速、モバイル予約で店舗変革へ

    スターバックスが総額約337億円規模の独自デジタル投資を決定。日本や中国を皮切りに、事前注文・決済サービス「モバイル・オーダー&ペイ」の世界展開を開始。会計時の待ち時間の短縮や顧客ごとのメニュー最適化、カウンターのない未来の店舗レイアウトへの変革ロードマップを解説します。

    スタバが決済アプリの展開を加速、モバイル予約で店舗変革へ

    3億ドルの巨額投資で推進する事前注文システムの世界展開

    スターバックスは、スマートフォンアプリを用いた事前注文・決済サービス「モバイル・オーダー&ペイ(Mobile Order & Pay)」を、年内に日本や中国市場を皮切りにアジア、欧州、中南米などグローバルへ本格展開します。

    デジタル分野において総額3億ドル(当時約337億円相当)に上る独自投資を行い、店舗での待ち時間の大幅な短縮と店舗オペレーションの刷新を図る戦略です。

    米国で先行スタートしたこのサービスは、顧客が来店前にアプリ上で注文と決済を完了させ、店頭の専用カウンターで並ぶことなく注文品を受け取ることができる仕組みです。現在、米国直営店における決済全体の21%強が自社アプリ経由で行われており、最高デジタル責任者(CDO)のアダム・ブロットマン氏は、「アプリは経営戦略の最も重要な中心核となっており、数年以内には事前注文が注文全体の過半数を占めるようになる」と語っています。


    シンプルな「バーコード方式」がもたらした最大の成功

    GoogleやApple、携帯キャリア各社が推進するNFC対応のモバイル決済システムは、店舗側でのリーダー端末の導入コストや、ユーザー側の機種依存といった普及の障壁を抱えていました。

    これに対し、スターバックスが2011年に自社開発して導入した決済機能は、スマートフォンの画面上に2次元コード(バーコード)を表示させ、レジのスキャナーで読み取るだけの極めてシンプルな仕組みを採用しました。

    このハードウェア依存のない汎用的な設計が爆発的なヒットを記録し、モバイルキャッシュレス決済の立ち上げとして「歴史上最も成功した事例」と評価されています。

    米国内の店舗だけでも月間約700万件のモバイル決済が処理され、事前注文機能の利用はすでに全体の3%に達しています。同社の最高経営責任者(CEO)であるハワード・シュルツ氏は、最大の成長市場である中国への導入について、「米国内での圧倒的な効果を上回るスピードで、中国全土に爆発的に普及するだろう」と高い期待を寄せています。


    顧客体験のパーソナライズと、レジのない「未来の店舗」

    スターバックスは今後、蓄積された購買データをもとに、アプリ上で一人ひとりの好みに合わせたおすすめメニュー(アップセル提案)を動的に表示するパーソナライズ機能を強化します。これにより、客単価が最大50%向上する可能性があると試算されています。

    さらに、モバイルオーダーの普及は、物理的な店舗デザインのあり方そのものを変革しようとしています。

    従来のレジカウンターや注文の行列スペースが不要になり、アップルストアのように仕切りがないオープンなフロア構成への移行が検討されています。顧客は入店後、直接ラテステーションやエスプレッソ抽出台へ進んで商品を受け取るスタイルになり、店舗レイアウトそのものの概念がソフトウェアによって再定義される時代を迎えています。

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