中国人観光客の圧倒的な購買力を背景に、中国銀聯(UnionPay)の国際展開部門である銀聯国際(UnionPay International、UPI)がグローバル市場での存在感を急速に高めています。特にアジア圏を中心に、既存の国際決済ブランドであるVisaやMastercardを上回るシェアを獲得する地域も現れています。

韓国市場でのVisa/Mastercard超えと高い利用率
グローバルブルーなどの統計によると、外国人観光客が韓国国内で消費した総額のうち、銀聯カードによる支払いが全体の約4割に達し、Visaを抑えて首位に立ちました。さらに、韓国での中国人観光客の決済の実に9割近くが銀聯カードで行われていると推定されています。
従来の「海外旅行には大量の現金を持参する」という中国人観光客の行動パターンは過去のものとなり、カード決済への移行が急速に進んでいます。これには、中国国内での銀聯カードの圧倒的な普及率と、海外での加盟店開拓が功を奏しています。
世界一の海外旅行消費国となった中国の背景
中国は世界最大の海外旅行消費国(アウトバウンド旅行消費国)であり、消費総額は極めて巨大です。中国人観光客の1人あたり平均海外ショッピング消費額は世界トップクラスを誇ります。
この巨大な購買力を武器に、銀聯国際は世界各国の加盟店や商業施設との交渉で優位に立ち、手数料優遇や加盟店での特別優待といった旅行者向け特典を拡大しています。これにより、現地加盟店側も中国人観光客を取り込むために競って銀聯の決済端末を導入するという、強力なネットワーク効果が生まれています。
現地での発行枚数も急増(ローカルイシュイング)
旅行者向けのサービスにとどまらず、現地在住者向けの発行(ローカルイシュイング)も進んでいます。韓国での累積発行枚数は1,000万枚を超え、香港・マカオ地域でも2,000万枚に迫るなど、アジア圏を中心に現地住民の「生活カード」としてのインフラ化が進んでいます。
銀聯は、中国発の決済ブランドから、アジアを起点としたグローバルな決済インフラへと変貌を遂げつつあります。
情報源:環球網、ロイター、人民網
コメント
...