全般検索

    WEEKLY DEEP TECH BRIEFING

    週刊ディープテック・ダイジェスト

    📖 最新号サンプル・過去号一覧を見る →
    ホーム 最新記事 注目企業
    Platforms Fintech Big Tech

    小微金融から巨大連合へ:アリペイ「アント金融」設立の現実

    Alipayの親会社「小微金融」が新社名「アント・フィナンシャル」として正式発足。余額宝や招財宝、ネット銀行MYbankなど傘下ブランドの統合とオープン金融構想、さらに株式40%を全社員に配分した組織設計の裏にある金融革命の狙いを解剖する。

    🇯🇵 日本産業対照:
    中国モバイル決済およびEC市場の最新動向

    中国国内で急速に普及・進化するモバイル決済とECインフラ的イメージ

    新華網などの報道によると、モバイル決済大手Alipay(アリペイ)の親会社である旧「小微金融サービスグループ」は16日、新組織として正式に稼働を開始し、社名を「アント・フィナンシャル(螞蟻金融服務集団、現アント・グループ)」とすることを発表した。

    新グループは、中小・零細企業および個人消費者をメインターゲットに据え、インターネット技術を活用したオープンな金融エコシステムの構築を目指す。

    アント・フィナンシャル傘下の主要ブランド

    新グループ傘下には、Alipayをはじめとする中国のインターネット金融市場を牽引する以下の強力な金融ブランドが統合される。

    傘下サービス・事業事業概要と特徴
    Alipay(決済システム)中国最大のオンライン・モバイル決済サービス。
    Alipay Wallet(モバイルアプリ)スマートフォンでのオフライン決済をリードするアプリ。
    余額宝(ユエバオ)余剰資金を手軽に運用できるMMF(マネー・マーケット・ファンド)商品。
    招財宝(ジャオカイバオ)定期型のオンライン資産運用プラットフォーム。
    小口融資サービス(マイクロローン)中小事業者向けの無担保即時融資。
    網商銀行(MYbank)まもなく設立が予定されている中国初のインターネット専業銀行。

    従業員への持株制度と、アリババとの資本関係

    アント・フィナンシャルは、そのユニークな資本構造でも注目を集めている。同社は従業員のモチベーション向上と利益共有を目的に、創業者であるジャック・マー(馬雲)氏を含むグループ全従業員に対して株式全体の40%を保有する持株制度を導入した。なお、ジャック・マー氏個人の持株比率は、アリババグループにおける同氏の持株比率(約7.65%)を下回る水準に制限されている。

    残りの60%の株式については、外部の戦略的投資家を導入する計画だ。金融当局の承認を得ることを前提に、アリババグループが33%、その他の戦略的投資家が27%を保有する資本構成を想定している。

    現在、アント・フィナンシャルの中核ビジネスであるAlipayの決済処理件数は1日あたり8,000万件を突破。そのうちモバイル決済が50%以上(1日4,500万件以上)を占めており、Alipay Walletのアクティブユーザー数はすでに1億9,000万人に達している。事実上のインフラと化したアントが、今後どのような金融イノベーションを起こすか、業界の注目が集まっている。

    +1
    リンクをコピーしました
    ✓

    執筆・編集:中国テック番犬 編集部

    孔明合同会社(KongMing LLC)/ 先端技術リサーチチーム
    10年の取材実績

    中国決済黎明期から10年以上の取材実績を持つ金融DX実務家、元IBMのエンタープライズITアーキテクト、外資系戦略コンサルティングファーム出身のビジネスアナリスト、およびAI・先端テックスタートアップ陣によって構成される専門リサーチ集団。現地の公式発表・法定開示・登記・特許・学術論文を直接精査し、日本の産業界へ向けて構造的で偏りのない客観インサイトを発信しています。

    コメント

    ...
    コメントを読み込んでいます...

    コメントを投稿する

    ※ メールアドレスは公開されません。

    💡 Googleでログインすると、お名前・メールの入力と認証コードが不要になります。