
中国では「Alipay(アリペイ、支付宝)」や「Tenpay(テンペイ、財付通)」などのサードパーティ決済事業者が提供する「クレジットカード返済(代行チャージ)サービス」が広く普及しています。
日本のクレジットカード払いのように銀行口座からの自動引き落としを選択する割合は低く、中国の消費者の多くは銀行への不信感から、毎月請求明細書の内容に間違いがないかを目視で確認した上で、手動で返済(決済)を行う傾向があります。
そのため、銀行の窓口やATMに足を運ぶ必要がなく、手数料無料で即時返済できるアリペイ等のオンライン返済サービスは、利用者が急増し続けていました。
膨らむ銀行手数料:決済事業者の負担増
しかし、このサービスの利用者が増えれば増えるほど、裏側で商業銀行やカード会社に支払うトランザクション手数料が、すべて無料で提供している決済事業者の肩に重くのしかかることになります。
こうしたコスト増を背景に、決済手数料の有料化の波が押し寄せています。
- Lakala(ラカラ、拉卡拉): コンビニ等に設置されたマルチメディア端末でオフライン決済を提供するラカラは、クレジットカード返済手数料を一律2元(約40円)に引き上げました。
- Alipay(アリペイ): パソコン(PC)ウェブ版経由での返済に対し、1回あたり2元〜25元(約40円〜500円)の手数料を設定しました。
モバイルアプリ(スマートフォン)での囲い込み戦略
PC版での有料化を進める一方で、アリペイは「スマートフォン向けモバイルアプリ(支付宝ウォレット)」経由での返済については、引き続き手数料無料を維持しています。
この戦略的二本立てには、決済事業者がPCからスマートフォンアプリへの移行を強力に促し、ユーザーをモバイルエコシステム内に囲い込もうとする明確な意図があります。
他の競合他社もこの動きに追随すると見られており、中国インターネット業界における「完全無料のランチ(フリーランチ)」の時代は終焉を迎え、モバイルへの移行がさらに加速しています。
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