中国のオンライン決済大手「YeePay(易宝支付/イーペイ)」が、位置情報サービス(LBS)および顧客獲得ソリューションを展開する「ルークネットワーク(録客導航)」と戦略的提携を発表した。この提携に伴い、両社は中小加盟店をターゲットにした新世代の決済連携マーケティングソリューション「Duolabao(哆啦宝/ドラバオ)」を正式にリリースした。
「Duolabao」の最大の特徴は、従来の決済サービスの常識を覆す「加盟店手数料0%」の提示にある。
「Duolabao」ソリューションの主な特徴
- 加盟店向けの「決済手数料ゼロ(0%料率)」提供: 通常、店舗がクレジットカードやデビットカードのPOS決済を導入する際には数パーセントの決済手数料が発生するが、本サービスでは決済プロセス自体の手数料を無料化した。
- モバイルPOS端末の活用: スマートフォンやタブレットに接続できる小型のモバイルPOS端末を店舗に配布し、導入コストを大幅に削減した。
- 銀行カードとリンクする会員管理(CRM)システム: 消費者が決済時に使用する銀行カードの情報を、店舗側の顧客管理システムと自動連携。ユーザーに会員カードを発行することなく、リピート購入傾向などをトラッキングできる。
- SMSを活用したターゲティングクーポン配信: 決済データに基づいて、来店後のユーザーへ最適な割引情報などをSMSでプッシュ送信し、再来店(リピーター化)を促進する。
破壊的なビジネスモデルの背景
YeePayが「決済手数料ゼロ」を実現できた理由は、決済を単なる金銭の受け渡し手段(トランザクション)として捉えるのではなく、「店舗の顧客獲得とマーケティングの入り口」として再定義した点にある。決済手数料で稼ぐ代わりに、店舗から集客マーケティングの成果報酬やCRMシステムの利用料を徴収するビジネスモデルへと移行した。
決済インフラを無料で開放し、データに基づく付加価値サービスでマネタイズする手法は、その後の中国の決済業界において主流となる「データマーケティング決済」の先駆けとなった。
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