TSMCのCoWoSを追う:長電科技、先端封止が突きつける現実
ムーアの法則が物理的限界を迎え、先端露光装置の輸出規制が立ちはだかるなか、半導体の性能向上を牽引する主戦場は「先端パッケージング」へ移行した。世界3位のOSAT大手・長電科技(JCET)が独自開発した「XDFOI」によるチップレット量産の実力と、巨額投資と低利益率が突きつける冷徹な現実を解剖する。
半導体の後工程(受託封止・テスト / OSAT)において世界シェア第3位(中国第1位)を誇る巨大半導体マニュファクチャリング企業。1972年に江蘇省江陰のトランジスタ工場として創業。2015年に自社の2倍以上の規模だったシンガポール同業大手星科金朋(STATS ChipPAC)を7.8億ドルで買収(「蛇が象を呑む」買収)し、一躍世界トップ3へ躍進。ムーアの法則の限界と米国の先端露光装置規制に直面するなか、高密度ファンアウト・ウエハーレベル・パッケージング技術「XDFOI™」を独自開発。複数ダイを接合する2.5D/3Dチップレット量産技術でTSMCのCoWoSや日月光(ASE)に対抗する。2024年には中央企業・華潤集団(China Resources)傘下に入り、国家戦略の中核として更なる再編を進める。
先端半導体パッケージング基板で世界をリードするイビデンや新光電気工業、超精密ダイシング・研削装置のディスコ(DISCO)、モールド樹脂・感光性絶縁材料のレゾナックや東レなど、日本の最先端半導体素材・装置サプライチェーンと極めて深い共生・取引関係を持ちます。同時に、日本のラピダス(Rapidus)やTSMC熊本工場が推進する2.5D/3D先端パッケージング構想に対し、アジアの製造受託拠点としての競合・協調の双面で比較対象となります。
ムーアの法則が物理的限界を迎え、先端露光装置の輸出規制が立ちはだかるなか、半導体の性能向上を牽引する主戦場は「先端パッケージング」へ移行した。世界3位のOSAT大手・長電科技(JCET)が独自開発した「XDFOI」によるチップレット量産の実力と、巨額投資と低利益率が突きつける冷徹な現実を解剖する。