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    中国のモバイル決済先行に韓国の焦り、クレジットカードの壁

    中国でのAlipayやWeChat Payの爆発的普及に対し、韓国のモバイル決済普及の遅れと焦りを韓国メディアが報道。クレジットカードが極めて強い韓国市場ではスマホ決済の浸透が進まず、中国の10分の1の規模に留まっています。インバウンド誘致と国内インフラの狭間で揺れる実態を解説します。

    中国でのスマート決済風景
    中国でのスマート決済風景

    韓国のニュースメディア「亜洲経済」によると、中国におけるスマートフォンを用いたモバイル決済サービスの急激な普及を受け、韓国国内では「IT大国としての地位が脅かされている」との焦りの声が広がっています。

    中国では、アリペイ(Alipay)やウィーチャットペイ(WeChat Pay)といったモバイル決済プラットフォームが社会の隅々まで浸透しています。日常の買い物や外食だけでなく、交通機関の利用、旅行、公共料金の支払いまで、ほぼすべての経済活動がスマートフォン1台で完結するようになり、正月のお年玉(紅包)さえもデジタルで送るキャッシュレス社会が完成しつつあります。

    進まない韓国のモバイル決済とクレジットカードの優位性

    一方で、韓国のモバイル決済市場の浸透度はまだ中国ほど高くないのが実情です。街中の小規模な小売店から百貨店、大型スーパーに至るまで、スマートフォンのみでのスムーズな決済に対応していないケースが少なくありません。報道によると、2017年の韓国におけるモバイル決済取引総額は約15兆ウォン(約1兆5000億円)であったのに対し、中国の市場規模はその約10倍の150兆ウォン(約15兆円)規模(※中国国内の一部調査データに基づく)に上っていると指摘されています。

    また、ソウルの中心部である東大門(トンデムン)などの主要ショッピングエリアでは、春節(旧正月)期間中に「スマートフォン決済対応」を謳う店舗が増加しました。しかし、実際に韓国国内向けのスマホ決済サービスを利用した客はごく少数に留まりました。韓国でモバイル決済が十分に普及しない最大の背景には、国を挙げた税制優遇措置などによって早くから高度に発達した、強固な「クレジットカード社会」の存在があると言われています。

    インバウンド向け決済インフラとしての親和性

    皮肉なことに、韓国は中国国外において、アリペイやウィーチャットペイの加盟店網が最も成功裏に普及した国の一つでもあります。日本の多くのクレジットカード会社や決済事業者が導入に慎重であった時期に、韓国のローカルカード会社や金融機関、VAN(付加価値通信網)事業者は、中国人観光客のインバウンド需要を獲得するためにこれらの決済プラットフォームをいち早く自国の加盟店へ導入しました。

    国内向けのキャッシュレス決済が既存のクレジットカードの壁に阻まれる一方で、海外観光客向け決済インフラの受け入れは急速に進むという、韓国ならではのねじれ現象が起きています。

    情報源:参考消息網、WeChat

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