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    WeChat Payが免税店大手DFSと提携、海外進出を本格化

    テンセントが展開する「WeChat Pay(微信支付)」が、免税店最大手のDFSなどと提携し海外展開を加速させています。中国人旅行者の国外決済需要を取り込むため、スマホ広告や事前注文システムを導入。日本の消費者向け展開には慎重な姿勢を示しつつも、グローバルな決済インフラとしての地位強化を図ります。

    WeChat Payが免税店大手DFSと提携、海外進出を本格化

    中国IT大手の騰訊控股(テンセント)は、スマートフォン向けモバイル決済サービス「WeChat Pay(微信支付)」のグローバル展開を本格化させています。免税店大手のDFS(香港)などと提携し、デジタル広告や割引サービスを組み合わせることで、爆発的に増加する中国人旅行者による海外での決済需要の囲い込みを狙います。

    DFSとの提携による「旅前・旅中」のシームレスな購買体験

    テンセントの海外事業担当ディレクターである王伝仁氏は、「WeChat Payを活用したクロスボーダー決済は、日本をはじめとする海外企業と中国の消費者をダイレクトにつなぐ最大の架け橋になる」と述べ、各国の流通・小売業界へのアプローチを強化する姿勢を強調しました。

    DFSとの提携においては、単なる決済手段の提供にとどまらず、WeChatアプリ内でのプレコマーシャル(事前注文・広告)機能を統合。旅行者は渡航前や空港到着前にスマホで免税品を予約注文し、搭乗前に店頭でスムーズに受け取ることができます。この仕組みは、第一弾として米国のサンフランシスコ国際空港およびダニエル・K・イノウエ国際空港(ホノルル)で導入されました。

    また、シンガポール政府観光局とも協業し、複合リゾート施設(IR)の「マリーナベイ・サンズ」において、スマホを振るだけで加盟ブランドの割引クーポンを受け取れるインタラクティブな施策を展開。さらに、米Stripe(ストライプ)やAdyen(アディアン)といったグローバル決済プロバイダーと提携することで、海外の越境ECサイトでの決済対応も強化しています。

    日本市場へのローカル展開に対する慎重姿勢

    一方で、日本の一般消費者向けのローカル展開について、王氏は「現地の金融機関や銀行との提携協議が不可欠である」とし、現時点では慎重な姿勢を示しました。当面は、日本を訪れる中国人インバウンド向けの受入(アクワイアリング)加盟店開拓にリソースを集中させる戦略をとっています。

    当時、中国国内ではほぼすべての取引がWeChat PayとAlipay(アリペイ)に集約される一方、日本国内ではSuicaなどの非接触ICカードやクレジットカードが主流であり、QRコードを用いた決済の認知度は依然として低い状態でした。テンセントは自国の巨大なエコシステムを強みに、まずは観光と越境ECという「境界線を越える決済」から世界市場のシェアを握るアプローチを進めていました。

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