アント・フィナンシャル(螞蟻金融サービス)は、モバイル決済の海外展開強化を目的として、東南アジアのO2O(Online to Offline)プラットフォーム「Fave」との提携を発表した。Faveは東南アジア市場において、かつてグルーポン(Groupon)の現地法人を買収したことで知られる。今回の提携により、まずはシンガポール国内のFave加盟店でAlipayによる国際決済サービスが導入される。
Alipayユーザーはこの提携により、Faveのエコシステム傘下にあるレストランや実店舗の小売店などで、Alipayアプリを使って直接支払うことができるようになる。また、中国国内のO2Oモデルと同様に、割引キャンペーンやロイヤルティプログラムなどの各種特典が適用される。
今回のサービス展開は、東南アジアを訪れる急増中の中国人観光客をターゲットにしている。東南アジア諸国は、中国人にとって依然として最も人気の高い海外旅行先の一つだ。
現在、東南アジアで数百万人規模のユーザーがFaveを利用してレストランやライフスタイルショップの検索、決済を行っている。AlipayとFaveの協業は双方にとってメリットがあり、シンガポールの小売加盟店にとっても新たなインバウンド顧客と売上をもたらす「ウィン・ウィン」の関係になる。
Faveは、マレーシアで定額制フィットネスサービス「KFit」から派生し、東南アジアのO2Oブームの波に乗って急速に成長してきた。かつて共同購入型のクーポン市場を支配していたグルーポンが衰退する中、Faveはその市場を代替する形で勢力を伸ばし、過去1年間でインドネシア、マレーシア、シンガポールにおけるグルーポン法人を買収。東南アジア地域で1万店以上の飲食・小売り加盟店を抱え、アクティブユーザー数は100万人を超える。
中国で起きたデジタル技術によるO2Oの爆発的普及の後を追うように、東南アジア市場でもITインフラの導入が急速に進んでいる。東南アジアのキャッシュレス化やO2Oの浸透は、5〜10年前の中国の成長プロセスに非常に酷似している。モバイル決済は、このオフラインとオンラインを繋ぐO2Oエコシステムを完結させる上で最も重要なラストワンピースである。
現時点で両社はシンガポール以外の地域における具体的なロードマップを公表していないが、Faveが強い存在感を持つマレーシアやインドネシアなど、他の東南アジア諸国へも提携が迅速に拡大することは確実視されている。グローバル展開を加速するAlipayは、すでに世界27カ国以上で決済サービスを提供している。
情報源:Technode
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