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    インドSNS「Hike」が決済機能を追加、WhatsAppに対抗

    インドのメッセージアプリ「Hike」が、WhatsAppの一強市場に対し、モバイル決済機能を実装して挑む戦略を解説。開発元のテンセント(騰訊)からの出資を背景に、スタンプ文化やデジタルお年玉機能など、中国WeChatの成功体験をインド市場で再現しようとする動きを追います。

    Hikeメッセンジャーの多言語対応とスタンプ画面
    Hikeメッセンジャーの多言語対応とスタンプ画面
    インド特有の多言語文化に対応し、スタンプ発信で人気を集めたHikeメッセンジャー

    調査会社IDCのデータによると、インドのモバイルメッセージ市場では、Meta(旧Facebook)傘下の「WhatsApp」が約9割の圧倒的なシェアを握っています。この独占市場に一石を投じるべく、中国インターネット大手のテンセント(騰訊)は、インド発のメッセージアプリ「Hike(ハイク)」の資金調達ラウンドを主導し、総額1億7,500万ドル(約200億円)を投資しました。

    Hikeの創業者は、当時29歳のカビン・バーティ・ミッタル(Kavin Bharti Mittal)氏。同アプリは、インド国内においてWhatsAppに対抗できる唯一の国産主要メッセージサービスとして地位を築いています。

    2012年、ミッタル氏がHikeを創業した当時、インドではインターネット接続機能を持たないフィーチャーフォン(ノキア製など)が主流でしたが、彼は近い将来に訪れる急速なスマートフォン普及を確信し、開発に着手しました。

    その後数年でHikeは急速に登録ユーザー数を増やし、累計1億人規模のプラットフォームへ成長しました。人気の最大の要因は、インド特有の言語の多様性に配慮した、バリエーション豊かな「スタンプ(ステッカー)」機能です。多数の言語・方言が存在し、キーボード入力が煩雑なインドにおいて、文字入力なしで直感的に感情を伝えられるスタンプは、現地の若年層の間で爆発的な支持を集めました。これは日本の「LINE」がスタンプをフックに普及した経緯と非常によく似ています。

    さらにHikeは、2017年6月にインド国内のメッセージアプリとして初となる「モバイル決済機能」を実装しました。これにより、競合のWhatsAppに先んじてフィンテック分野へ進出。インドの伝統的なお祭りの時期に合わせて、親戚や友人にアプリ経由で現金のギフト(ご祝儀)を送れる機能をリリースしました。これは、中国で爆発的に普及したWeChatの「お年玉(微信紅包)」機能をインド向けにカスタマイズしたものです。

    テンセントから多額の出資を受けたHikeですが、ミッタル氏は自社がインド独自のローカライズを完遂することの重要性を語ります。「インドのWeChatユーザーの大半は現地在住の中国人であり、彼らは本国のツールをそのまま使っているに過ぎません。WeChat自体はインド向けの細やかなローカライズを施していないため、私たちがインドのユーザーに寄り添ったプロダクトを作る必要があります」

    ベンチャーキャピタルであるGGVキャピタルのハンス・トゥン(Hans Tung)パートナーは、インド市場の成長性について次のように指摘しています。

    「中国のミレニアル世代は約10年をかけてインターネットの進化に適応してきましたが、インドのモバイルインターネットの歴史は当時まだ3年程度しかありません。市場が成熟し、スーパーアプリを真に受け入れる土壌が整うには、あと数年が必要でしょう。テンセントはHikeのプロダクト力とインド国内での適応力を信じ、短期的利益を求めずにその中長期的な成長をバックアップしています」

    (情報源:Forbes)

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