中国において、モバイル決済(キャッシュレス決済)を活用した物乞いの姿がネット上で大きな話題を集めている。山東省済南市で、首から決済用のQRコードが印刷されたプレートを掛けている物乞いの写真が拡散した。中国では急速なキャッシュレス化に伴い、日常的に現金を持ち歩く人が少なくなっている。そのため、物乞い自身がモバイル決済に対応し、通行人にQRコードを読み取ってもらうことで施しを得ようとしているのだ。
中国の主要メディアである新京報は社説において、「スマートフォンを所有し、モバイル決済サービスのアカウントを開設できる物乞いが、本当に社会的支援を必要としている困窮者とは限らない。テクノロジーは人々の生活と労働をより便利にするものであり、怠惰な者が不労所得を得る手段として悪用されるべきではない。プロの物乞いを撲滅すべきだ」と指摘。市民の通行の妨げや迷惑行為にならないよう、警察による取り締まりの強化を呼びかけた。
現在、中国には7億人超のインターネットユーザーがおり、その約6割がスマートフォンでのモバイル決済利用客だ。主に使われているのは、Tencent(テンセント)の多機能アプリ「WeChat(ウィーチャット)」と、Alibaba(アリババ)の決済アプリ「Alipay(アリペイ)」である。WeChatユーザーは自身の携帯電話番号を登録することで手軽に送金を受け取ることができ、それを銀行口座に振り戻して現金化したり、そのまま店舗での買い物の支払いに充てたりしている。
一部のSNSユーザーは、この物乞いの行為に対して「物乞いすら時代に合わせてデジタル化している。私たちが変化に対応すべく努力しない理由はない」と肯定的にコメントする一方、「一銭も渡すべきではない。スマホを持ち、送金システムを使える能力があるなら働くことができるはずだ」といった否定的な声もあがっており、キャッシュレス社会がもたらした奇妙な光景をめぐって議論が巻き起こっている。
情報源:環球網
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