格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーション(Peach Aviation)は2017年5月22日、仮想通貨取引サービスを手掛けるビットポイントジャパンと提携し、仮想通貨「ビットコイン」を活用した直接決済サービスを年内に導入すると発表した。ビットコインによる直接決済サービスの導入は、日本の航空会社としては初めての試みとなる。
ピーチの航空券オンライン決済での対応にとどまらず、利用者が旅行先で訪れる土産物店や飲食店、宿泊施設等におけるビットコイン加盟店開拓も両社で共同推進する。まずは北海道や東北、沖縄などをモデル地区に指定し、自治体や地元企業に対して決済手段としてのビットコイン採用を広く呼びかけていく。
ビットコインは、中国をはじめとするアジア各国で急速に普及が進んでいる。自国で手軽に購入した仮想通貨は、渡航先の海外でも対応店舗があればそのまま利用可能なため、国境を越えて通用する実質的な共通通貨として機能する。日本国内では2017年4月に改正資金決済法が施行され、仮想通貨が財産的価値を持つ決済手段として法的に定義されたばかりだ。
ピーチの井上慎一CEOは記者会見で、「旅の手続きが非常にシンプルになる。財布を持たずにスマートフォン一つで旅行に出かけられるのは極めてイノベーティブだ」と述べ、スマートで身軽な新しい旅行スタイルをアピールした。
現在、ピーチのウェブサイトで航空券を購入する際、クレジットカード決済では440円、コンビニ決済では550円の支払手数料が別途発生する。井上CEOはビットコイン決済における手数料設定について、クレジットカードと比べて「おそらく引き下げる方向になるだろう」と言及し、既存の決済手段よりも安価に利用できるようになる可能性を示唆した。
また、両社は空港内にビットコインから日本円の現金を払い戻せる専用ATMの設置も進める。ビットポイントジャパンの小田玄紀社長は、「北海道、東北、沖縄の各空港内にあるピーチのカウンター付近への設置を具体的に検討している」と明かした。
井上CEOは、ビットコイン決済は特に中国をはじめとする訪日外国人観光客による利用が多くなると想定。「日本国内でも仮想通貨の利用者が増えている。現時点で対応店舗がまだ限定的だからこそ、先手を打つチャンスだ。関心を持つ地域や事業者と連携し、この指止まれの精神で取り組みを加速させたい」と語り、先進的な決済インフラ導入において競合他社に先行する姿勢を強調した。
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