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    中国BATのAIチャットボット戦略とメッセンジャー各社の動向

    中国テック3強のBaidu、Alibaba、Tencent(WeChat)が推進するAIチャットボット戦略を解説。商用化でのハイブリッドアプローチや自然言語処理プラットフォームの開放、WeChatのスーパーアプリ化について、LINEやKikなどグローバル市場の動向も交えて分析します。

    中国BATのAIチャットボット戦略とメッセンジャー各社の動向

    チャットボットとは、ユーザーとの会話に自動で応答するプログラムのことです。WeChatやLINEといったメッセンジャーアプリでの導入が先行し、米マイクロソフト、米フェイスブック(現Meta)、米グーグルもチャットボットへの取り組みを本格化させています。AI(人工知能)の活用により、より自然な会話対応が可能になりつつあります。

    WeChatのチャットボット機能
    映画チケット購入やタクシー配車などWeChat内で自動対応を行うチャットボットの概念図

    アリババ:ハイブリッド型チャットボットを商用化

    中国テック大手の中で、いち早くチャットボットを商用展開したのがアリババ(Alibaba)です。アリババのボットは、ユーザーからの自由テキスト入力と複数選択肢の回答を組み合わせたハイブリッドアプローチを採用しています。

    ボットがユーザーの意図を正確に判別できない場合は、いくつかの候補から選択させることで会話を進行させます。このハイブリッド設計により、柔軟な顧客対応を維持しながら付加価値サービスも提供できる仕組みを実現しました。

    バイドゥ&テンセント:自然言語処理プラットフォームを開放

    バイドゥ(Baidu)とテンセント(Tencent)も、開発者が独自のボットを構築するための**自然言語処理(NLP)**サービスを提供しています。ボット自体のワークフローがシンプルな意思決定ツリーであっても、人間が入力したテキストを正しく解析することは高度なAI課題です。テンセントのNLPプラットフォームでは、中国語テキストの感情分析や、文章の主要トピックの抽出といった高度な処理が可能です。

    WeChatのボット:モバイルコマースの入り口へ

    テンセントのWeChat(微信)は、2013年頃からチャットボットを導入し、映画チケットの購入、病院の予約、タクシーの配車手配など、従来は個別アプリが必要だった操作をWeChat上で完結できるようにしました。

    WeChatは中国におけるモバイルコマースの「スーパーアプリ」として成長し、日常のあらゆるシーンで利用されるプラットフォームとなりました。サービス開始当初は裏側で人間のオペレーターが対応していましたが、蓄積されたデータの活用により、ボット自体がユーザー対応を自律的に行えるよう開発が進められています。

    WeChatのAIチャットボット機能の画面
    WeChatが提供するAIアシスタント対話機能のインターフェース画面

    海外メッセンジャーへの波及

    WeChatのビジネスモデルを参考にしたメッセンジャーアプリも登場しています。

    • Kik(カナダ発):米国の10代の約40%が利用するメッセンジャー。2015年8月にテンセントと提携し、2016年4月にボットショップを開設。音楽サービス「Jam」ではチャットボットがユーザーの音楽嗜好を分析し、好みの近いユーザー同士をマッチングする機能が若年層に人気を集めました。
    • LINE(日本):2016年4月に「BOT API Trial Account」を公開し、企業や開発者がLINEアカウントと外部システムを連携してボットを構築できる仕組みを整備。ヤマト運輸がいち早く導入し、荷物の配送状況確認やお届け日時変更をLINE上のボットから行えるようにしました。

    情報源:Chatbot、ITPro

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