
2016年のApple Pay日本上陸を契機に、国内の電子決済は従来のFeliCa(非接触IC)をベースにしたカード決済から、モバイルシフトへの過渡期を迎えています。2017年は、中国で圧倒的な普及率を誇るQRコード決済「Alipay(アリペイ)」や「WeChat Pay(微信支付)」の日本国内での動きがさらに加速する見込みです。
訪日中国人インバウンドが牽引する国内インフラ整備
AlipayやWeChat Payは中国人ユーザー向けのサービスですが、急増する訪日中国人の消費を取り込むため、国内の大手百貨店(大丸松坂屋、高島屋など)やコンビニ3社、主要空港での導入が急速に拡大しています。
ユーザー自身がスマートフォンのアプリでQRコードを表示し、店舗側のタブレットや専用端末で読み取る方式は、SuicaやiDといったタッチ式の非接触決済と比較すると操作の手間があります。しかし、ユーザー側はアプリさえあればスマートフォンのOSや機種を問わず利用でき、店舗側も安価な端末やタブレットがあれば大がかりなレジ改修なしに導入できるため、地方の観光地や中小個人店にとってもハードルが低いという大きなメリットがあります。
日本人向けQRコード決済の本格始動
この手軽な決済手法は、日本人向けサービスとしても広がりを見せています。楽天が「楽天ペイ」アプリの中で「QRペイ」機能を提供開始したほか、LINE PayやGMOなどもQRコードを用いた店舗決済への本格参入を控えており、国内勢による覇権争いも始まろうとしています。
mPOS(モバイルPOS)の登場による決済端末の進化
QRコード決済の広がりと並行して、様々な決済手段を一元管理できる店舗用マルチ決済端末(mPOS)のモバイル化も急速に進展しています。
一般的なmPOSは、接触・非接触ICリーダー、磁気カードスリット、PINパッドなどをコンパクトに統合しており、価格も数万円程度と極めてリーズナブルです。Bluetooth経由でタブレットやスマートフォンと接続して動作します。
決済処理はアプリとクラウド側のサーバーで処理されるため、システムのアップデートによって新たな決済手段を追加するのも容易です。2017年中には、ベリトランスやリクルート、楽天などが新たなマルチ決済対応mPOS端末を市場に投入する予定であり、日本国内の「店舗キャッシュレス対応」は一気に身近なものへと変化していくでしょう。
情報源:日経、ChinesePayment編集
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