90年代生まれが牽引する中国のモバイル決済トレンド
市場調査機関であるIpsos(イプソス)が発表した「キャッシュレス・モバイル生活レポート」によると、中国の「90年代生まれ(1990〜1999年生まれ)」にあたる大学生や20代の若手社会人たちが、キャッシュレス社会とモバイル決済普及の先頭を走るイノベーターとなっています。
二大モバイル決済サービス(Alipay vs WeChat Pay)の対比
中国国内のモバイル決済市場は、アリババのAlipay(支付宝)とテンセントのWeChat Pay(微信支付)の二大サービスが実質的に独占しており、若者の間ではその役割が明確に分かれています。
- 決済金額のシェア: 全体の**51.8%**をAlipayが占めています。ECでの買い物や比較的大口の送金など、購買・金融プラットフォームとして強く支持されています。
- 利用頻度: WeChat Payが圧倒的で、1人あたりの平均月間利用回数は50回以上にのぼります。日々の少額決済やチャット上での送金において、生活インフラとしての地位を固めています。
- 驚異的な市場成長率: モバイル決済の全体のユーザー数は前年比64.5%増と、爆発的な勢いで増加しています。
若者の間で急速に進む「財布の不要化」
スマートフォンの普及と決済プラットフォームの浸透により、若者の「現金離れ」が極めて顕著になっています。
- 現金の携帯ゼロ: 大学生の12.7%が「外出時に現金(紙幣や硬貨)を一切持ち歩かない」と回答しています。
- 財布の空洞化: 大学生の58.1%、および若手社会人(ホワイトカラー)の約35%が、「所持している現金が100元(当時約1,600円〜2,000円)以下」と回答しました。
中国の都市部では、露店から大型店舗、さらには自動販売機や個人間の送金に至るまでQRコード決済に対応しているため、数日間現金を持たずにスマートフォン1台で完全に生活できるインフラが構築されています。
若者の日常生活におけるモバイル決済の活用シーン
若者たちの衣食住およびエンターテインメント全般がモバイル決済で完結しています。
- 衣料(アパレル): 実店舗でのQRコード決済や、スマートフォンによるEC購入が定着。
- 食事: 出前(フードデリバリー)の手配から、レストラン店頭でのテーブル注文・モバイル事前決済、および割り勘機能の利用。
- 住まい(ライフライン): アプリを通じた水道・電気・ガスの公共料金のオンライン支払い、日用品の定期購入。
- 交通(モビリティ): タクシーの配車、地下鉄やバスの非接触型タッチ乗車、シェアサイクルの利用。
- 娯楽: モバイルアプリで割引映画チケットを即時購入したり、週末のカラオケ(KTV)の予約と決済を完了させたりしています。
- 情報源: Ipsos China Report
コメント
...