銀聯デビットがモバイル化、日本初のシステム提供
国内の決済ゲートウェイ事業を手がけるビリングシステム株式会社は、中国で圧倒的な発行枚数を誇るデビットカード「銀聯(ユニオンペイ)カード」について、スマートフォンアプリを用いたモバイル決済システムの提供を開始しました。
訪日中国人旅行客による銀聯カードの決済額はインバウンド消費の大部分を占めていますが、これまで日本国内ではモバイル型の非接触決済やQR決済には対応していませんでした。今回の取り組みは、日本国内における銀聯モバイル決済の初の導入事例となります。春節(旧正月)の大型連休が明けた後も、小売業界における「爆買い」需要の囲い込みを狙ったインバウンド対応が一段と加速しています。
専用アプリ「縦横日本」を用いたスムーズなQR決済フロー
この決済システムは、中国人旅行客があらかじめスマートフォンにインストールした観光情報アプリ「縦横日本」を使用します。アプリ内の決済機能を起動し、店舗側がタブレット端末などに表示したQRコードを読み取ることで支払いが完了します。
決済代金は、顧客の銀聯カードに紐付く中国国内の銀行口座から即時引き落とされる仕組みになっており、クレジットカードのような与信審査や使いすぎの懸念がないため、中国本土のユーザーにとって非常に馴染み深い体験を提供します。
小売業界の「爆買いシフト」と三つどもえの勢力争い
日本政府観光局(JNTO)および観光庁の統計によると、2015年の訪日中国人観光客数は約499万人に達し、その年間旅行消費額は1兆4,174億円と他国を大きく引き離す規模となっています。
この旺盛なインバウンド消費を取り込むため、日本の百貨店やドラッグストアなどの小売業界は、特に若年層の所有比率が高いモバイル決済の導入を競っています。
これまでは「Alipay」と「WeChat Pay」の二強による加盟店開拓競争が主軸でしたが、ここへ最大手の「銀聯」がモバイル対応で参入したことにより、インバウンド決済市場は三つどもえの激しいシェア争いに突入しつつあります。
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