訪日中国人観光客による「爆買い」ブームを背景に、決済インフラを手がけるIT企業のネットスターズ(東京)は、中国のインターネット大手テンセントの金融決済事業部門である「Tenpay(テンペイ/財付通)」と提携し、スマートフォンアプリを用いた店頭決済サービス「QQ Wallet(キューキューウォレット/QQ銭包)」の日本国内での提供を開始した。QQ Walletの中国国外でのサービス展開はこれが初となる。
中国人観光客の旺盛なインバウンド消費を確実に取り込むため、中国の巨大IT企業が提供するモバイル決済サービスが相次いで日本上陸を果たしており、市場におけるシェア争いが一段と激化する見通しだ。
開発元のテンセントは、1999年から中国で老舗SNS「QQ」を展開している。QQは累計13億を超えるアカウント数を誇り、中国における代表的なコミュニケーションツールとして若年層を中心に根強い人気を維持している。
このQQアプリに搭載されている決済機能の一つが「QQ Wallet」である。ユーザーがスマホ画面にQRコードやバーコードを表示させ、店舗側の専用端末でスキャンしてもらうだけで、瞬時に決済が完了する。利用代金はユーザーがアプリに紐付けた中国国内の銀行口座からリアルタイムに引き落とされる。
日本でのサービス展開における第1号店として、ドラッグストア「Butler(バトラー)プレナ幕張店」で2月末より利用が開始され、順次加盟店が拡大される予定である。
(※訳者注:当時の日本の小売店は、それまでの銀聯クレジットカード・デビットカードへの対応に加え、訪日中国人が日常生活で利用しているモバイル決済(QRコード決済)に対応することが、インバウンドの売上増に不可欠であると判断し始めていました)
百貨店をはじめとする日本の受け入れ側は、先行して上陸したテンセントの「WeChat Pay(微信支付)」や、アリババグループの「アリペイ(Alipay)」の導入を競って進め、インバウンド体制の強化(“爆買いシフト”)をさらに進めている。従来の銀聯カードだけでなく、より若い年齢層が普段から愛用するモバイル決済にも広く網羅することが売上最大化の鍵とみている。
また、WeChatの機能を活用したO2O販促プロモーションも効果を上げており、ネットスターズは羽田空港の免税店をはじめとする国内約100店舗にビーコン端末を設置し、ユーザー獲得を推し進めている。
日本政府観光局(JNTO)のまとめによると、2015年の訪日中国人客数は前年比107.3%増となる499万人と過去最高を記録。ビザの発給要件緩和や円安傾向が強力な追い風となった。観光庁のデータでは、同年の中国人観光客による旅行消費額は1兆4174億円に上り、インバウンド市場全体を大きく牽引している。
情報源:産経新聞
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