中国のオンライン決済大手Alipay(アリペイ/支付宝)は、春節(旧正月)の大型連休に伴う旅行シーズンを前に、香港および台湾における実店舗向けモバイル決済サービスを急拡大させた。
香港ではコンビニチェーンの「サークルK(OK便利店)」336店舗、ドラッグストアの「卓悦(Bonjour)」、アパレルショップ「ジョルダーノ(佐丹奴)」の90店舗、さらに主要ビジネス街の19店舗において、Alipayアプリの対面決済機能(当面付)の導入が完了した。
また、台湾においても大手百貨店「統一阪急百貨 台北店」にて、Alipayウォレットを使用したバーコード決済が利用可能となった。Alipayは春節以降も、韓国などアジア各国の主要小売店や百貨店との提携を強化し、海外O2O(Online to Offline)市場への進出を本格化させる方針だ。
旅行者の利便性向上と為替リスクの低減
アリババ・グループ(当時アント・フィナンシャル)国際事業部の梁明俊(リャン・ミンジュン)ディレクターは、この海外展開の仕組みについて以下のように説明する。
「中国人観光客が対象店舗で買い物をする際、スマートフォンのAlipayウォレットアプリを開いて店員にバーコード画面を提示し、店員がPOS端末でそれをスキャンするだけで決済が瞬時に完了する。決済金額は、決済当日の外国為替レートに基づいてリアルタイムに人民元(RMB)に換算され、ユーザーのAlipay口座残高または連携銀行口座から引き落とされる仕組みだ」
これにより、旅行客は両替の手間や多額の現金を持ち歩く防犯上のリスクから解放され、現地店舗にとっても中国からのインバウンド消費を確実に取り込む強力な手段となる。春節期間の膨大な観光トラフィックを狙ったこの香港・台湾での実証実験を足がかりに、Alipayはアジア、および日本を含むグローバル市場へと、オフライン加盟店の開拓を加速させていく。
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