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    シェア自転車「ofo」が滴滴に約1650億円で買収提案か

    中国のシェアサイクル大手「ofo」が配車サービス最大手の滴滴出行(DiDi)から15億ドル規模の買収提案を受け交渉中と報道。モバイク(Mobike)に続く業界再編の動きと、通信代金滞納による車両ロック機能停止、アリババが支援する業界3位ハローバイク(HelloBike)の台頭など崩壊と再編を解説。

    ofoとDiDiの提携と買収交渉
    ofoとDiDiの提携と買収交渉

    2018年8月、複数の中国メディアが報じたところによると、最大手配車サービスプラットフォーム「滴滴出行(DiDi)」が、シェアサイクル大手の「ofo(オフォ)」に対して15億ドル(当時レートで約1,650億円規模)の買収提案を行い、合意に向けた話し合いを進めていることが明らかになりました。

    報道によると、ofo側は提示された買収額の低さに難色を示しており、現時点では最終合意に至っていません。わずか4ヶ月前に、生活関連サービスおよびフードデリバリー最大手の「美団(Meituan)」が競合の「モバイク(Mobike)」を27億ドル(約3,000億円)で買収したことと比較すると、ofoがこの金額に不満を抱く背景も理解できます。

    財務悪化と「スマートロック」の通信停止問題

    しかし、現在のofoの窮状を考慮すると、交渉の主導権はほぼ滴滴側にあると見られています。かつて中国の「新・四大発明」やキャッシュレス社会の象徴と評されたMobikeとofoの2大巨頭ですが、最終的にはどちらも単独での黒字化モデルを確立できず、大手の傘下に入るかどうかの選択を迫られています。

    直近の中国現地からの報告では、シェアサイクルの放置車両の劣化やメンテナンス不足が頻繁に指摘されていました。アプリをダウンロードして利用しようとしても、「ブレーキが破損していて危険だった」「チェーンが外れている」「サドルがない」といったハードウェア管理の破綻が露呈しています。

    さらに深刻なのは、ofoが深刻な経営危機により通信キャリアへの回線代金を滞納した結果、約200万台にのぼるシェア自転車のスマートロックの通信回線が強制切断されたという報道です。ofoが中国全土で提供している車両数は約1,400万台であり、実に1割以上の車両が「アプリから開錠できない」という機能不全に陥っています。この資金ショートの事実こそが、滴滴による買収額引き下げの決定打となっています。

    隙を突いて急成長する業界3位「ハローバイク」

    ofoが自滅的な危機に瀕する一方で、業界3番手だった「ハローバイク(HelloBike / 哈囉単車)」が猛烈な勢いでシェアを拡大しています。ハローバイクは同年7月、アリババグループ傘下のアント・グループ(螞蟻金服)などから10億ドル(約1,100億円)の資金調達を完了しました。

    先行二社が1級都市(北京・上海など)で消耗戦を繰り広げるのを尻目に、ハローバイクは2・3級都市の地方から攻め上り、さらにアリババのモバイル決済アプリ「Alipay」と連携した「芝麻信用(信用スコア)によるデポジット免責」を武器にユーザーを一気に獲得しました。

    過酷な競争の中で一瞬でも隙を見せれば、すぐに次のプレイヤーが主役に躍り出る。この凄まじい新陳代謝のスピードこそが、中国のデジタルエコシステムの原動力であり、同時にその厳しさを示しています。

    日中シェアサイクル市場の対比

    当時、日本市場でもモバイク(Mobike)が福岡などに上陸しLINEが出資したことで話題を呼びました。しかし、日本国内では厳しい道路交通法や駐輪規制、放置自転車対策が機能していたため、中国のような「乗り捨て自由(ドックレス)」モデルに伴う大量廃棄問題(自転車の墓場)は発生しませんでした。一方、中国市場は規制が追いつかないスピードで投資資金が流れ込み、バブル崩壊と大手経済圏(美団 vs アリババ・滴滴)へのインフラ回収というドラスティックな結末を迎えました。


    情報源:GloTech Trends

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