PwC(プライスウォーターハウスクーパース)が2018年7月25日に発表した調査報告書「PwCユニコーン企業CEO調査研究2018年版」によると、中国のユニコーン企業(評価額10億ドル=約1,096億円以上の未上場スタートアップ)は、北京・上海・深セン・杭州の4都市に圧倒的に集中していることが明らかになりました。
都市別の分布
| 都市 | ユニコーン企業の割合 |
|---|---|
| 北京 | 36% |
| 上海 | 25% |
| 深セン | 12% |
| 杭州 | 7% |
今回の調査にはユニコーン企業101社の経営幹部が回答し、そのうち88%が1970〜80年代生まれ(いわゆる「70後・80後」)でした。日本のスタートアップ経営者層と比較しても比較的若い世代が主流を占めています。
産業分布:多様化するビジネス領域
中国ユニコーン企業の産業構成は以下の通りです。
- 企業向けサービス(BtoB):12%
- 文化・エンタメ・メディア:12%
- 自動車・交通:11%
- フィンテック(金融テクノロジー):11%
- EC(電子商取引):9%
- 消費・生活関連:9%
かつてECが中心だった中国スタートアップ業界は、BtoBソリューション・フィンテック・モビリティなど多様な領域に広がっています。
「モデルより技術」を重視するユニコーン企業
調査で特に注目されるのは、経営姿勢の変化です。今後1〜3年で自社に最も影響を与えるものを問うと、**57%が「新技術の登場」**と回答し、「革新的なビジネスモデルの登場」(45%)を上回りました。
最も影響力を持つ技術としては以下が挙げられています。
- AIとビッグデータ(最多回答)
- クラウドコンピューティング
- IoT(モノのインターネット)
- 5G通信
また、回答者の25%が「自社の最大の競争優位性は技術力」と答え、企業年齢が高まるほど「データそのものが競争力の源泉」と考える傾向が強まることも判明しました。
日本へのインサイト
日本でもスタートアップ支援が活性化していますが、東京一極集中が課題として語られます。中国の事例では、深センが「ハードウェア・製造系」、杭州が「EC・フィンテック系」(アリババ本社が所在)と各都市が独自の産業クラスターを形成し、異なる強みで生態系を構築しています。日本においても地方都市が独自のテックハブになるためのヒントが、この中国の多極化モデルには凝縮されています。
情報源:中国新聞網
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