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vivoが手持ちジンバルカメラ参入、Pocket独占は続くか?

vivoは2026年発売予定のVlogカメラで、DJI Pocketシリーズと正面衝突する形で手持ちジンバル市場へ本格参入します。自社の一インチCMOS供給網と映像チップ、スマホエコシステムを活かした製品は、同領域での競争を激化させる可能性があります。


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TL;DR

vivoは2026年発売予定のVlogカメラで、DJI Pocketシリーズと正面衝突する形で手持ちジンバル市場へ本格参入します。自社の一インチCMOS供給網と映像チップ、スマホエコシステムを活かした製品は、同領域での競争を激化させる可能性があります。

Quick Facts

  • 発売時期:2026年(vivo)・2025年9月(DJI Pocket 3)
  • 主な技術:一インチCMOSセンサー、独自映像チップ「V3+」
  • 対象ユーザー:Vlogクリエイター、コンパクト映像機器を求める一般ユーザー
  • 競合メーカー:Huawei、Xiaomi、OPPO、Honor など

導入

スマートフォンメーカーがカメラ市場に本格参入する動きが加速しています。中でもvivoは、内部で立ち上げたVlogカメラを2026年にリリースし、DJIのPocketシリーズと正面から競り合う構えです。本稿では、vivoが手持ちジンバルカメラに踏み込む背景と、技術・エコシステム・市場規模の観点からその可能性を整理します。

vivoが手持ちジンバルカメラに挑む背景

2016年にDJIがMavic Proを発売した頃、スマホメーカーはデュアルカメラの画素数競争に注力していました。10年後、スマホのカメラ性能は大幅に向上し、一インチCMOSセンサーを搭載した機種が続々と登場しています。vivoのVlogカメラは、まさにこの「一インチセンサー」技術をベースにしています。

供給チェーンの強み

vivoが狙うのは、DJI Pocket 3で採用されたと見られるソニー製一インチCMOSです。中国のスマホメーカーは、ソニーの高価なセンサーに数億円規模の投資を行い、色彩科学やHDR、ノイズリダクションの最適化を進めてきました。その結果、スマホ側がセンサーを熟知していると言っても過言ではありません。

自社映像チップの活用

vivoは独自開発した「V3+」映像チップを搭載予定です。このチップは4K 60fpsでの人物動画処理やLogカーブの適用が可能で、プロ向けカラーグレーディング(ACES)にも対応します。要は、スマホの映像処理能力をそのままカメラに移植できるということです。

技術的優位性とエコシステムの可能性

手持ちジンバルカメラの最大の魅力は防振性能です。vivoはX50/X60シリーズでミニチュア機械ジンバルを試験的に搭載し、微細構造や耐衝撃テストのノウハウを蓄積しています。この経験はVlogカメラのジンバル設計に直結します。

超広角レンズと撮影体験

Vlog撮影では広角レンズが欠かせません。vivoはX200 Ultraで35mmメインと13mm超広角を採用し、超広角が動画の主役になるケースを多数経験しています。これにより、Pocketシリーズが抱える「焦点が狭い」課題をすぐに克服できるはずです。

エコシステムが生むシナジー

スマホメーカーが持つ最大の武器はエコシステムです。撮影した映像を専用アプリ経由で即座にスマホへ転送し、AIベースの自動編集やクラウド保存が可能になると、ユーザーは撮影→編集→共有までをシームレスに行えます。これはDJIが単体のハードウェアで提供できない付加価値です。

市場規模と競合の全体像

手持ちジンバルカメラは「隠れたブルーオーシャン」と言われています。DJIのOsmo Pocket 3は2025年9月時点で1,000万台以上の累計販売を達成し、単価は約3万円前後で高い利益率を維持しています。

他メーカーの動向

vivoだけでなく、Huawei、Xiaomi、OPPO、Honorも同様のプロジェクトを進行中です。特にOPPOは2025年末にプロジェクトリーダーとして刘作虎副社長が指揮を執り、2026年に製品化を目指すと報じられています。HonorはCES2026で「Robot Phone」なる折りたたみジンバルカメラを披露し、さらなるイノベーションが期待されます。

日本市場への示唆

日本でもコンパクトジンバルカメラへの関心は高く、ソニーやパナソニックが提供するミラーレス小型機種と競合する形になります。vivoのようにスマホとカメラをシームレスに連携させるエコシステムは、国内の映像クリエイターやVlogerにとって大きな魅力です。大手通信キャリアがデータプランとセットで提供すれば、さらなる普及が見込まれます。

まとめ

vivoは既存のサプライチェーンと自社映像チップ、そしてスマホエコシステムという三位一体の強みで、DJI Pocketの独占を揺るがすポテンシャルを持っています。今後、どのメーカーが最初に実用的な製品を市場に投入できるかが、次世代コンパクト映像デバイスの主流を決める鍵となるでしょう。新製品の発表に注目しつつ、次のVlog撮影機材選びの参考にしてください。